おそばやさんの用語辞典(さ)

ささぎり(笹切り)
笹粉を混ぜた変わりそば。

さばぶし(鯖節)
お蕎麦屋さんのだしを取るために使う。鯖の生っぽい風味と、甘味のあるまろやかなコクが特徴。

さらしなこ(さらしな粉)
そばの実の一番芯の部分の粉。真っ白で変わりそばに多く用いられる。

さんたて(三立て)
挽きたて、打ちたて、茹でたてがうまい、の意。ただし、打ちたてはうまくないとする説もあり。打ちたては麺体の中に空気を含んでおり、うまく釜で茹でられないからだ。

さんばんこ(三番粉)
二番粉を更に挽くと出てくる粉で、甘皮部分も多く含まれている。そばの風味は一番多く、栄養価も高いが、繊維質が多く味や食感は劣る。

しいたけ(椎茸)
お蕎麦屋さんで椎茸が用いられるのはおかめそばと鍋焼きうどんくらいのものであろう。どちらも椎茸を甘辛く煮付けたものを使う。椎茸には肉厚の「どんこ」と肉の薄い「香信」という種類がある。「どんこ」は主に中華で用いられ、蕎麦屋さんは味を付けやすい「香信」を使う。大分産が最も高級。異様に硬い椎茸に出くわしたら中国産と見て良い。

しおみりん(塩みりん)
みりんは酒税がかかるので、飲料にできないように塩を加えて課税を逃れた味醂風調味料。

しちみとうがらし(七味唐辛子)
唐辛子・胡麻・陳皮・芥子・菜種・麻の実・山椒などを砕いて混ぜ合わせたもの。なないろとうがらし、とも言う。この七味にこだわる店もある。最近は柚の香りのする柚七味も人気がある。

してん(支店)
暖簾分けして出した店。支店といっても独立採算でフランチャイズでない店が殆ど。

しんそば(新そば)
11月頃の収穫したてのそば。色はうぐいす色をしており、風味も高い。ただ、100%新そばを入手するのは普通の店では困難。なぜなら、製粉会社としても在庫をさばかなければならないからだ。

すえこ(末粉)
三番粉を更に挽くと出てくる甘皮や子葉部分。蕎麦屋さんでは殆ど用いられない。乾麺や生麺用に用いられる。

すだれ
せいろに引くそばを乗せる竹で編んだ物。裏口とか、玄関先にこいつが沢山干してあると、「今日は暑かったから忙しかったんだな」とか、「冷たいそばが沢山出たな」とか判断できる。

ずるだま(ずる玉)
鉢で粉を揉む際、加水を多くした(そばの)玉。柔らかいので揉むのに力が要らない。仕事をずるける事から来た言葉。仕事は楽だがそばにつやがなく、食感も落ち、風味も落ちる。

せんれい(船冷)
海老を海上で採ったら、即その船の中で冷凍すること。鮮度が保たれる。

そうだぶし(宗田節)
お蕎麦屋さんのだしを取るために使う。宗田かつお。雑っぽい香りと苦み、雑味のあるコクが特徴。

そといち(外一)
そば粉10に対し、割り粉外一といったら、そば粉:割り粉=10:1の事。

そばあめ(そば飴)
そば粉を使った飴。砂糖一切使わなくても甘みがある。

そばあれるぎー(蕎麦アレルギー)
そば粉に対するアレルギー体質の事。自分が後天的にこのアレルギーになってしまった人もおり、そばをやめてうどん屋になってしまった人もいる。

そばがき
そば粉を湯で手早くといて、団子状にした物。そばつゆや生醤油で食べる。

そばこめ(そば米)
玄そばを蒸してから剥いて、乾燥し、磨いてお米のような形にした物。そば雑炊やそばぜんざいに用いる。

そばちゃ(そば茶)
そば米を焙煎して作られる。たんぱく質、ビタミン類、ルチンなどが豊富に含まれ、タンニンやカフェインを含まないので嗜好飲料というよりは健康茶といった位置付けか。

そばちょく(そば猪口)
訛って「そばちょこ」とも言うが、正しくはそばちょくと発音する。もりやざるなどの付け汁を入れて、そばをそこに浸す器。

そばのひ(そばの日)
毎月晦日は「そばの日」となってます。ちなみに毎月18日は「長寿庵の日」で、11月18日は「いいそばの日」です。

そばぼうろ
そば粉を使ったクッキーのようなお菓子。京都河道屋が元祖。

そばみそ(そば味噌)
なめ味噌と、味噌汁タイプの二通りある。なめ味噌は甘味噌と抜き等を混ぜた物。お酒のお通しとして気がきいている。味噌汁タイプのものは、普通の味噌の米こうじの代わりにそばこうじを使った物。

そばやのこんくらい(そば屋のこんくらい)
蕎麦屋さんに、「○○はどれくらい使うのか?」と聞くと、なんでも「こんくらい」と言って、手真似で示すこと。何でも数量的に把握していない事を揶揄していった言葉だが、実際に手の感触で確かめるという事は重要。湿り気などは実際に粉の状況を感触で確かめなければ加減できない。数量だけでは決められないのだ。

そばやのさけ(そば屋の酒)
一般に「蕎麦屋の酒はうまい」とされる。お酒が貴重品だった明治の頃、酒を主に提供する居酒屋や寿司屋はいい酒をそうでもない酒で割って出すのが普通だった。しかし、酒を提供するノウハウをさして持たなかった蕎麦屋はいい酒をそのままのばさずに提供した。したがって、蕎麦屋ではうまい酒が呑める。と、されたらしい。
最近は久保田だとか八海山だとか、所謂銘酒を置くよなところも多い。が、酒を提供するノウハウという点で明治の頃から蕎麦屋はどれくらい進歩しているのだろうか。